主要M&Aプラットフォーム5社の一覧比較
2026年現在、個人・中小企業向けのM&Aマッチングプラットフォームは複数存在しています。それぞれ手数料体系や得意分野が異なるため、目的に合ったサービスを選ぶことが成約の近道です。
まずは主要5社の比較表をご覧ください。
| プラットフォーム | 売り手費用 | 買い手費用 | 案件数 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| BATONZ | 無料 | 成約価格の2%(最低25万円) | 累計40,000件超 | 国内最大手、仲介会社連携 |
| TRANBI | 無料 | 月額3,980〜9,800円 | 約900件 | 成約手数料ゼロ、IT系強い |
| M&Aクラウド | 無料 | 月額掲載料(個別見積) | 非公開 | スカウト型、資金調達対応 |
| M&Aサクシード | 無料 | 成約価格の数%(要確認) | 非公開 | ストライク運営、案件質重視 |
| スピードM&A | 無料 | 成約価格の5% | 数百件 | スピード成約特化 |
各プラットフォームの詳細
BATONZ:案件数で選ぶならここ
国内最大のM&Aプラットフォーム。累計40,000件超の案件が登録されており、飲食・小売・IT・製造業と業種の偏りが少ないのが強みです。
売り手側にはM&A支援専門家(仲介会社・税理士法人等)が付く仕組みを採用しており、案件情報の精度が安定しています。買い手の手数料は成約価格の2%(最低25万円)。この数字は仲介会社経由のM&Aと比較すると格安ですが、小規模案件では最低手数料のインパクトが大きくなります。
向いている人: 多くの案件を比較したい買い手、初めてのM&Aで安心感を求める方
TRANBI:手数料重視ならここ
成約時の手数料がゼロという料金体系が最大の差別化ポイント。月額3,980円〜9,800円の定額制で、成約価格に関係なく追加費用がかかりません。
案件数はBATONZの10分の1以下ですが、ECサイト・Webサービス・SaaSなどIT系案件の比率が高く、個人買い手からの支持を集めています。売り手が直接案件を掲載するため情報の質にばらつきはあるものの、オーナーと直接交渉できるスピード感は魅力的です。
向いている人: コストを最小化したい買い手、IT・Web系事業を探している方
M&Aクラウド:スカウト型で情報漏洩リスクを抑えたい売り手に
買い手企業が売り手にスカウトを送る「逆オファー型」のプラットフォーム。売り手の情報を非公開にしたまま買い手からのアプローチを受けられるため、情報管理を重視する経営者に支持されています。
M&Aだけでなく資金調達にも対応しており、売却か出資かを柔軟に検討可能です。ただし個人の小規模M&Aには向いておらず、法人の戦略的買収がメインターゲットになります。
向いている人: 情報を公開せずにM&Aを検討したい売り手、法人として買収戦略を推進する企業
M&Aサクシード:案件の質で選ぶならここ
M&A仲介大手のストライクが運営するプラットフォーム。ストライクの審査を通過した案件が掲載されるため、案件の質が比較的高い傾向にあります。
掲載案件数は公開されていませんが、審査基準を設けている分、BATONZやTRANBIと比べて案件数は限られます。ある程度の事業規模(年商数千万円以上)の案件が中心で、数百万円以下の小規模案件は少ない印象です。
向いている人: 質の高い案件を効率的に探したい買い手、一定規模以上の事業売却を検討する売り手
スピードM&A:早く成約したいならここ
その名の通り、スピード感のある成約を売りにしたプラットフォーム。手数料は成約価格の5%と他サービスより高めですが、プラットフォーム側が積極的にマッチングを支援する体制を取っています。
売り手・買い手双方へのフォローが手厚く、自力での交渉に不安がある方には心強いサービスです。案件数は数百件規模で、小〜中規模の案件が中心になっています。
向いている人: 早期の成約を優先する方、交渉サポートを求める方
目的別おすすめプラットフォーム
初めてのM&A → BATONZ + TRANBI
M&A初心者はまずBATONZとTRANBIの両方に登録するのが鉄板です。BATONZで市場全体の相場感を掴みつつ、TRANBIで手数料を抑えた取引を並行して検討できます。両方とも登録は無料のため、リスクはありません。
コスト最優先 → TRANBI
手数料を極限まで抑えたい場合はTRANBI一択。月額費用のみで成約手数料がかからないため、特に成約価格が1,000万円を超える案件ではBATONZとの差額が大きくなります。
法人の戦略的M&A → M&Aクラウド + BATONZ
法人として継続的にM&Aを推進する場合、M&Aクラウドのスカウト機能で非公開案件にアプローチしつつ、BATONZで公開案件もカバーする二刀流が効果的です。
案件の質重視 → M&Aサクシード
「数は少なくていいから質の高い案件だけを見たい」という方にはM&Aサクシードが適しています。ストライクの審査を通過した案件のみが掲載されるため、スクリーニングの手間が省けます。
手数料の実額シミュレーション
成約価格1,000万円の案件を各プラットフォームで買った場合の費用比較です(買い手側)。
| プラットフォーム | 手数料 | 月額(6ヶ月想定) | 合計 |
|---|---|---|---|
| BATONZ | 20万円 | 0円 | 20万円 |
| TRANBI | 0円 | 58,800円 | 約5.9万円 |
| スピードM&A | 50万円 | 0円 | 50万円 |
成約価格500万円の場合:
| プラットフォーム | 手数料 | 月額(6ヶ月想定) | 合計 |
|---|---|---|---|
| BATONZ | 25万円(最低手数料) | 0円 | 25万円 |
| TRANBI | 0円 | 58,800円 | 約5.9万円 |
| スピードM&A | 25万円 | 0円 | 25万円 |
数字だけ見ればTRANBIが圧倒的に有利ですが、案件数や仲介サポートの有無も考慮に入れて判断する必要があります。
まとめ
2026年時点のM&Aプラットフォーム選びで迷ったら、BATONZとTRANBIの両方に登録することを推奨します。案件数のBATONZ、手数料のTRANBIという棲み分けは明確であり、両者を併用することでカバー範囲が最大化されます。
法人の戦略的M&Aや非公開での売却検討であれば、M&Aクラウドも加えた3つのプラットフォームを併用するのが実務上のベストプラクティスです。