MAメディア
買い手向けM&Aプラットフォームの選び方
プラットフォーム比較

買い手向けM&Aプラットフォームの選び方

10分

買い手がプラットフォームを選ぶ際に考えるべき3つの軸

M&Aプラットフォームは数多く存在しますが、買い手にとって重要な選定基準は3つに集約されます。

  1. 案件数と質: 選択肢がどれだけあるか
  2. 手数料: 成約時にいくら払うか
  3. サポート体制: 交渉やDDを誰がサポートしてくれるか

この3つの優先順位は、買い手の経験値や予算によって変わります。ここでは買い手のタイプ別に最適なプラットフォームの選び方を整理していきます。

タイプ別おすすめプラットフォーム

タイプ1:個人で初めてのM&A(予算500万円以下)

副業や脱サラを見据えて、小規模な事業を買いたい方。ECサイト、ブログ、小規模飲食店などが候補になるケースが多いです。

おすすめ: TRANBI(メイン) + BATONZ(サブ)

理由は明快です。500万円以下の案件では、BATONZの最低手数料25万円が成約価格の5%以上になってしまいます。TRANBIなら月額3,980円で成約手数料ゼロのため、圧倒的にコスト効率が良い。

ただしTRANBIは案件数が限られるため、BATONZにも登録して案件のカバー範囲を広げておきましょう。BATONZの案件閲覧自体は無料です。

このタイプの方が気をつけるべき点がもうひとつあります。小規模案件ではデューデリジェンス費用(税理士・弁護士への依頼)が相対的に高くつくため、DDの範囲を絞る判断が求められます。成約価格300万円の案件に100万円のDDをかけるのは現実的ではないため、最低限の税務チェック(10〜30万円程度)に絞るのが賢明です。

タイプ2:個人・法人で本格的なM&A(予算1,000万〜5,000万円)

サラリーマンM&Aの本命価格帯。安定収益のある事業やニッチ市場のBtoB企業が候補になります。

おすすめ: BATONZ + TRANBI(両方フル活用)

この価格帯では、両プラットフォームの案件をフルに活用すべきです。BATONZの2%手数料は20〜100万円の範囲で収まるため許容範囲。TRANBIで同じ案件が見つかれば手数料を節約できます。

注目すべきは案件の重複状況です。売り手が複数のプラットフォームに同じ案件を掲載していることも珍しくありません。同じ案件でも、TRANBIで交渉すれば手数料がかからない分、買収後の運転資金に余裕が生まれます。

タイプ3:法人の戦略的M&A(予算5,000万円以上)

事業拡大のための戦略的買収を検討している法人。特定業種のシナジーを狙った買収が多いケースです。

おすすめ: M&Aクラウド + BATONZ + M&Aサクシード

この規模になると、プラットフォームの手数料よりも「良い案件に出会えるか」が最優先事項です。M&Aクラウドのスカウト機能で非公開案件にアプローチし、BATONZとM&Aサクシードで公開案件もカバーする三面作戦が効果的になります。

M&Aサクシードは仲介大手ストライクの審査を通過した案件のみが掲載されるため、一定の質が担保されています。時間効率を重視する法人にとって、スクリーニング済みの案件プールは価値が高いでしょう。

プラットフォーム選びでよくある失敗

失敗1:ひとつのプラットフォームだけに絞る

「BATONZだけ」「TRANBIだけ」に絞ってしまうと、もう片方にしか掲載されていない案件を見逃します。登録は無料なので、最低2つには登録しておくべきです。

失敗2:手数料だけで判断する

TRANBIの手数料の安さは魅力ですが、案件数が少ない分だけ「自分の条件に合う案件が見つかるまでの時間」が長くなる傾向があります。時間も立派なコストです。手数料の安さだけで選ぶと、案件探しに1年以上かかるリスクがある点は認識しておきましょう。

失敗3:人気案件に固執する

好条件の案件には買い手が殺到します。BATONZで掲載直後に20〜30件の交渉申し込みが入ることも珍しくありません。人気案件だけを追いかけていると、いつまでも成約に至らないという悪循環に陥ります。

対策として、「掲載から時間が経った案件」や「ニッチな業種の案件」にも目を向けてみてください。競合が少ない分、交渉がスムーズに進む可能性が高まります。

買い手がプラットフォームで成功するためのポイント

検索条件を広めに設定する

業種や地域を絞りすぎると候補がなくなります。最初は「この業種は絶対NG」という除外条件だけ設定して、幅広く案件を閲覧することを推奨します。思わぬ業種に良い案件が転がっていることは珍しくありません。

反応速度を上げる

良い案件は掲載後すぐに交渉申し込みが集中します。新着案件のメール通知を設定し、興味のある案件には24時間以内に反応するスピード感が重要です。

自己紹介文を充実させる

売り手は「この人に事業を任せて大丈夫か」を見ています。買い手プロフィールに経歴・買収の目的・事業運営の実績を具体的に記載しておくことで、売り手からの返信率が上がります。とりわけBATONZでは、支援専門家が買い手のプロフィールを見て交渉可否を判断するケースもあるため、手を抜かないでください。

DDは外部専門家に依頼する

プラットフォーム上で交渉が進んだ後のデューデリジェンス(DD)は、税理士・弁護士に依頼するのが基本です。自力で財務DDをやろうとすると、簿外債務や税務リスクを見落とす可能性があります。DD費用は30〜100万円程度が相場ですが、買収後のリスクを考えれば必要経費です。

まとめ

買い手のプラットフォーム選びは「予算規模」と「M&A経験」の2軸で決まります。個人の小規模案件ならTRANBI中心、本格的な事業買収ならBATONZとTRANBIの併用、法人の戦略的M&AならM&Aクラウドも追加。

迷ったらBATONZとTRANBIの両方に登録して、実際に案件を見比べるところから始めてみてください。プラットフォームの使い勝手は、理屈よりも自分で触って確かめる方がずっと早く理解できます。

よくある質問

買い手はプラットフォームに何社登録すべきですか?
最低でもBATONZとTRANBIの2社に登録することをおすすめします。各プラットフォームで掲載案件が異なるため、片方だけでは見逃す案件が出てきます。登録自体は無料です。
プラットフォームを使わずにM&Aはできますか?
できます。M&A仲介会社に直接依頼する方法や、知人経由での直接交渉も可能です。ただし仲介会社の最低手数料は100〜500万円が相場であり、小規模案件ではプラットフォームの方がコスト面で有利です。
プラットフォームでの交渉は難しいですか?
BATONZであれば売り手側に仲介会社が付くため、交渉経験がなくても進めやすいです。TRANBIは売り手との直接交渉が基本ですが、必要に応じて外部のFA(フィナンシャルアドバイザー)を個別に依頼することも可能です。
#買い手#M&Aプラットフォーム#選び方#個人M&A#事業買収

関連記事